新生児って、
頑張って生まれて来てくれたと思ったら、
すぐに定期予防接種という試練がありますよね。
注射ばっかりでかわいそうだなぁ
なんて気もするけど、
予防医学の観点から、
非常に大切なものですから
頑張ってもらいたいものです。
2か月のロタウイルス感染症あたりを初めとして、
4歳くらいまで
計画的な接種でスケジュール管理が大変です。
いざ接種当日に熱出しちゃって
延期したりなんてよくあります。
軽く定期予防接種の対象となっている病気の種類を
おさらいしてみようと思います。


いろぱぱ
いい顔で寝るね~
ロタウイルス感染症
- ロタウイルスは世界中で、主に5歳未満の乳幼児に多い急性胃腸炎の原因ウイルス。下痢、嘔吐、発熱といった症状。乳児期での初感染が最も重症化しやすい。
- ロタウイルスワクチンはロタウイルス感染症による胃腸炎を約80%、重症ロタウイルス感染症を約95%予防する効果が期待できる。
B型肝炎
- B型肝炎ウイルスに感染すると急性肝炎になり、回復する場合もあれば、慢性肝炎となる場合もある。ウイルスによって年月を経て慢性肝炎、肝硬変、肝がんなどに病状が進んでいく。年齢が小さいほど持続感染の形ととりやすくなってしまう。
- B型肝炎ワクチンは小児の持続感染を防ぐのを目的に将来の慢性肝炎、肝硬変、肝がんを減らすことが期待されている。
Hib感染症
- インフルエンザ菌の特にb型は髄膜炎、敗血症、肺炎など重篤な深部(全身)感染症をおこす病原細菌。侵襲性感染症ともいうがこの侵襲性Hib感染症を大きく防ぐのがHibワクチン。
- インフルエンザ菌は大きく7種類に分けられるが、重症例は主にb型であるためこの乾燥ヘモフィルスb型ワクチンが用いられる。世界的に広く使われており、欧米では導入後、侵襲性Hib感染症が劇的に減少し、日本でも同様に激減している。WHOでも定期接種を強く勧告し、高く評価されているワクチン。
小児の肺炎球菌感染症
- 肺炎球菌は、子どもの細菌による感染症の二大原因のひとつ。細菌性髄膜炎、菌血症、肺炎、副鼻腔炎、中耳炎といった病気を引き起こす。
- 沈降13価肺炎球菌結合型ワクチンは子どもの細菌性髄膜炎を予防する目的でつくられた。100か国以上で使用されており、侵襲性肺炎球菌感染症は減少している。
ジフテリア・百日せき・破傷風・ポリオ(急性灰白髄炎)
- ジフテリアは高熱、のどの痛み、嘔吐など。
- 百日せきはかぜ症状からからひどいせき。熱はでないが、乳児は呼吸ができず肺炎や脳症などの合併症を引き起こす可能性も。
- 破傷風は土の中などにいる菌が傷口から体内に入り感染。筋肉の強直性けいれんを引き起こす。
- ポリオは「小児まひ」と呼ばれている。野生株ポリオウイルスによる麻痺患者の発生は1980年を最後に日本でもなくなっている。
- 百日せきジフテリア破傷風不活化ポリオ4種混合ワクチンは、各病気自体は少なくなったとはいえ、重症な合併症や後遺症を残したりするため、推奨されているワクチン。
BCG
- 結核菌の感染で起こる。結核の抵抗力(免疫)お母さんからお腹の中でもらうことができないので、全身性の結核症や結核性髄膜炎になる可能性もある。
- BCGは乳幼児期の結核を防ぐ効果がある。日本では管針法といったスタンプ式で上腕に2か所押し付けて接種。
麻しん・風しん
- 麻しん(はしか)は麻しんウイルスによって感染。感染力が強く空気感染もあるため流行する可能性がある。高熱、せき、鼻水、眼球結膜の充血、発疹が主症状。
- 風しんは風しんウイルスの飛沫感染によって感染。軽いかぜ症状から発疹、発熱、後頸部リンパ節腫脹が主症状。妊娠20週頃までに風しんウイルスに感染すると、先天性風しん症候群(心臓病、白内障、聴力障害、発育遅延など)と呼ばれる障害を持って生まれる可能性が非常に高くなる。
- 麻しん風しん混合ワクチン(MRワクチン)は各ウイルスを弱毒化して作ったワクチン。1歳になったら早めの接種を推奨。95%以上の子どもは免疫を獲得できる。
水痘(水ぼうそう)
- 水痘(水ぼうそう)は、水痘ー帯状疱疹ウイルスに感染したときにみられる感染症。最も感染力の強い感染症のひとつ。特徴的な発疹でかゆみが伴う。1週間程度で自然治癒するものの脳炎や肝機能異常などまれに伴う。学校保健安全法施行規則等に基づき、登園登校は停止。
- 水痘ワクチンは2回接種であるが、1回目接種後約20%は水痘にかかることがある。しかし、症状は軽く、確実に予防するために2回の接種を行う。
日本脳炎
- 日本脳炎ウイルスの感染で、ブタなどの体内ウイルスが蚊などによって媒介され感染する。高熱、頭痛、嘔吐、意識障害、けいれんなどの症状を示す急性脳炎になることがある。ヒトからヒトへの感染はない。
- 乾燥細胞培養日本脳炎ワクチンの普及と環境の変化で患者数は減少。接種副反応の重篤症例発生頻度は0.00073%。
ヒトパピローマウイルス感染症
- ヒトパピローマウイルスは、特殊なウイルスではなく、多くのヒトが感染し、その一部が子宮頸がん等を発症する。多くの場合は感染しても自然に検出されなくなるが、一部が数年から数十年かけて子宮頸がんを発症させる。
- 組換え沈降2価もしくは4価ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチン。両ワクチンとも高い有用性があり、初回性交渉前の年齢層に接種することが推奨されている。また、ワクチン接種後でも免疫が不十分であるケースもあるため、定期的な子宮頸がん検診を受けることが大切である。
たくさんありますね。
しかしありがたいことでもあります。
それだけ医療は発達し、
少しずつですが病気の脅威から
遠ざかりつつありそうです。
予防接種は、
その病気にかからなくするだけでなく、
重症化させないことも目的にしています。
お母さんから赤ちゃんへ免疫のプレゼントは、
百日せきは3か月まで、
麻しんは12か月までといわれています。
そのため、
赤ちゃんが自身で免疫をつくって
病気を予防もしくはたたかっていかなくてはなりません。
その助けとなるのが予防接種というわけです。
口頭でも触れましたが、
スケジュール管理は大変です。
でも将来の為を想って
予防接種を受けさせてあげたいものです。
また接種時は泣いちゃう赤ちゃんが多いですよね。
一日に同時接種したりしますもんね。
終わったらたくさん褒めてあげて
元気な子に育ててあげたいですね。
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